Sonouchi

BLOG(修理(DIY))

丁番カバー(MJCB24P2同等品)

2025/8/5

 ある日National(現Panasonic)製の部屋の出入り口などに使われる扉「LiviE(リビエ)」の丁番カバーがパタッと落ちて来ました。良く見ると固定部分が割れていました。

 調べたところ壊れたのは「MJCB24P2」という型式の丁番カバーのようです。壊れたらまず原因を探るのがエンジニアの性(さが)。きっと解析の理解不足や誤解に違いないということにしておきますが、普通にありそうな公差を考慮すると構造に無理があり割れるべくして割れているように私には思えてしまいました。だとすると、わりと高い確率でカバーが取れる問題は出ているのかなぁと推測します。

 この丁番カバーは楽天サイトでも販売されているのですが、


1500円前後が相場のようで、なかなかのお値段です。こういうの安く売ってほしいですが、部品は完成品に比べてやたらと高いんです。なんとかならないものですかね。

 ということで、同等品を安く作ってみようと思い立ち新たに設計してみました。製作は国内最安では無いかと私が勝手に思っているDMM.MAKEで行いました。しかしながら、わざわざ作りたくなるような値段ではありませんでした。DMM.MAKEさんのサービス内容はすばらしいと思う反面、さすがに特別付加価値がつかないような量産品を作るには価格が合わないことを認識しました。

 こうなったら3Dプリンター購入しよう!とよくわからない勢いでポチっとして、届いたプリンターで早速印刷。こんな感じできれいに印刷できました。

 はめてみると、扉にもピッタリ。

 うまくできたのは良いのですが、印刷に使った中国製プリンターがあまりに優秀で驚きました。正直これでは国産品は価格性能比で勝てないんじゃないのかな。日本も岐路に立たされているだなぁと改めて実感しました。

 上記の丁番プレートはPLAというコーンスターチから作られるエコ材で作りました。生分解性がありマイクロプラスチックによる環境汚染リスクが低いため個人的には良い材料だと思うのですが、一般的なプラスチックよりも劣化しやすく、現時点で市販品としては理解が得にくい材料かと思います。やっぱり受け入れやすいのはもう少し耐久性のあるPETGという材料である必要があるのかな。ということで両方の材料を選択できるようにして販売したいと思います。

 興味のある方は、PLAかPETGかを決めて、ほしい枚数をこちらからご連絡いただければうれしいです。価格は350円×枚数+送料(350円)としたします。PLAは1週間程度、PETGは2週間程度で納品いたしますので、よろしくお願いいたします。また、純正品と同じ系統の色ですが色の濃さが異なります。じろじろ眺める場所では無いため、片方だけ交換してもあまり気にならないとは思いますが、気になる方は扉で使用している丁番カバーの枚数に合わせた数量の購入を検討ください。

シェーバー(髭剃り)

2025/3/15

 私が使っているパナソニックのシェーバー(髭剃り)は、非公式ですが電池交換できるんです。公式にはできないことになっているので故障しても自己責任にはなりますが、説明書にシェーバー廃棄時の電池の取り出し方が書かれていて、その通りにすれば電池交換ができます。シェーバーは週に1度くらいで充電していて、10年経った頃に電池が劣化してきたようで充電容量が減った感じがありました。電池交換したいと思いネット検索していると、見つけました。「でん吉」さん

 一般的に市販されていないちょっと扱いにくそうな部品類を売ってくれる「でん吉」さんのようなお店は価値が高いんじゃないでしょうか。パナソニック製シェーバーの電池ならだいたいそろうのではないでしょうか。非公式でもなんとなく修理できる環境を作ってくれているパナソニックさまとでん吉さまには感謝です。

 公式にシェーバーの消耗部品として指定されているのは刃。外刃は1年、内刃は2年みたいに推奨交換時期が一応決められています。他社品ですが経年劣化のせいか刃が壊れたのを見たことがあり、刃は定期的に交換すべきと信じていました。しかし替え刃はめちゃくちゃ高いんです。シェーバー本体を買うのとあまり変わらないようなお値段。SDG'sがどうの、エコがどうのとかいいながら、少しでも高い本体を売りたいんじゃないの??と疑いたくなるような値段設定は改善してほしいものです。そんな経緯で、パナソニックのシェーバー刃はどれだけ使えるのだろうと興味がわきました。調査を始めてはや13年になりますが破れないです。髭質とかにもよるのかな。

 シェーバーを含む家電ゴミって埋め立てなんですかね?家電ゴミは、静かな森を切り開いて穴を掘り埋め立て、埋めた後も汚染物質が溶け出したり、輸出して他国を汚染するみたいな話を聞きます。ゴミを出すことは誰かを傷つけるのではないか?ということに思いもめぐらせ、少しでもゴミは出さないようにしたいものです。私は直して使える道が見えるパナソニックのシェーバーを選ぶことにしています。


常備の接着剤

2025/3/11

 修理とは現代社会に対する聖戦だと思うんです。と今日も壮大な書き出しです(笑)。現代社会は「修理」をないがしろにしすぎかと思うわけです。2018年頃にApple社が旧機種のiPhoneの動作速度を意図的に遅くしていた事件がありましたが、新しい物を欲しがる欲望の闇だと思うわけです。最近では、事件とは言わないまでも、スマホやパソコンは個人で電池交換できなくなっていたり、ソフトウェア的にもサポート期限が切られてて5年程度しかまともに使えなくなっていることには違和感を覚えます。お金持ちの人は実害が無いかもしれませんが、全員が暮らしやすい社会とは言えません。企業が競争を勝ち抜くためそれらを是とする今の価値観は、自分たちの首を絞めているように思えるのです。

 修理という行動を起こすことで、「ん?直せないじゃないか!」となり、買った物を真に自分の物にするために、企業努力を促す推進力になると思うわけです。そういうわけで、修理は成功しようが失敗しようが、TRYすることはロマンがあるのです。

 壮大な話はこのくらいにして、修理には接着剤をよく使います。接着剤はいろいろな種類があり用途に応じて使い分けるのがBESTなんですが、使いきる前に古くなり捨てることになりかねません。ということで、私は常備の接着剤を決めています。その名はスーパーX(クリア)です。

 この接着剤は多くの材質によくくっつき、衝撃に強く、屋外使用にも耐えます。塗布するときには水あめ程度の粘りがあり使いやすく、とれあえずこれを使えば修理成功率は高いでしょう。硬化後はゴム状なのでやすりで削れないことが欠点とも言えますが、一番あきらめやすい機能かと思います。また、比較的よくあるプラスチック(ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE))は接着できませんが、多くの接着剤はそういうものです。常備用としてはこの機能は割り切るのが良いと思っています。どうしてもPP、PEもくっつけたい場合は、スーパーX HYPER ワイド


という選択もありますが、修理はコストメリットも出したいもので、少し高価な点は欠点と言える場面も多いでしょう。



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